そんな衝撃のニュースを聞いて震えた。
どうしても仕事をしていると出てしまう「紙の領収書」
きちんと紙に糊付けして会社に送ったり、会社員時代には必要なこととはいえ、「めんどくさい」と感じ続けてきた。
「レシートをスキャンしたあとは、捨ててよくなった…だと!?」

そんなレシートが遂に、2022年から電子帳簿等保存制度の見直しによって、クラウド会計ソフトで対応しているプランなどに入っていれば、「スマホカメラで撮影してデータ保存」したあとには、「レシート(領収書)を捨ててOK」になったのである。
めんどくさいことが人一倍嫌いで、少しでも仕事を楽に片付けたい一心で文房具に詳しくなった私は、そのニュースに歓喜した。
即座に自分のスマホへ会計ソフトのアプリを入れて、レシートをパシャっと撮影し、ササッと経費処理してレシートを捨ててしまおうと試してみた。
確かにその工程はこれまで以上に効率的で便利の一言。
スマホのカメラの進化はそのまま、レシートのスキャン能力のクオリティアップにも貢献していた。
高価なスキャナーを必要とせずに領収書を電子化して、事務作業も7年間の領収書保管スペースもいらないとなってくれば、大きな会社ほど今後デジタル化を勧めていくだろう。
しかし。
しかしながら。
人間とは欲深い生き物だ。
「まだめんどくさいところがある」
そう感じてしまった。
そして、感じただけで留まらず、レシートのカメラスキャンに特化した道具を文具メーカー2社の協力のもと、作ってしまった。

道具の名前は「toto レシートスキャンボード」
名前の通り、家計簿アプリや経費精算のために、スマホカメラでレシートをスキャンしている全ての人々に使って欲しい道具だ。
ニッチだ。
ニッチ極まりない。
けれども作らずにいられなかった。
今回はそんな道具のことをご紹介させていただきたい。
レシートをスマホカメラでスキャンする時にめんどくさいこと
そもそもなぜこんなにも、めんどくさいと言っているのか。
テレビのCMでだって、スマホでレシートをスキャンするだけで簡単経費精算♪みたいに言ってるじゃないかと思っているあなたに、今回はそこから説明させて欲しい。

まず、そもそもレシートを机の上に置いて撮影しようとしても、ごちゃっとしちゃってることがリアルに多い。
もちろん片付ければいいということはわかっているし、常にそんな状態というわけでもない。
でも、レシートを確実にスキャンして保存していくなら、レシートが発生したその日に片付けておきたい。
忙しい時に限って散らかっている机を片付けて、レシートを置いてカメラでスキャン……というのはそれだけでも結構めんどくさい。
できればスペースを必要せずに、手にレシートを持って撮影できれば最高だ。

しかしながら、レシートを手で持って撮影するのにも問題はでてくる。
まず、「指」が撮影に写りこんでしまう。
ただただレシートを撮影するだけならまだしも、経費精算の証拠として残す書類としては気になる。
更には天井照明の具合によっては、自分の頭やスマートフォンが影になって写りこんでしまうこともあるので気を使う。
それならばと手元にころがっているクリアホルダーを使ってレシートを撮影すればいい!と試してみると、天井照明がクリアホルダーに反射して白い点が写りこんでしまうこともある。

更にもうどうしようもなく根本的に言えば、レシートの紙質そのものが弱すぎる。
感熱紙タイプのよくあるレシートは、ちょっと気を抜いてポケットに突っ込もうものならものの見事にぐちゃぐちゃに。
頑張って伸ばしても平面にはならず、デスクに置いただけだと浮かび上がってしまう部分がでてしまってキレイに撮影することが難しい。
なにもそんなことまでと思う方もいらっしゃると思うし、こういった作業が苦にならない人はいるだろう。
だけれど、めんどくさがりな私は、こういっためんどくささを放っておけない。
そして、こういった問題を快適にクリアできる道具を作りたい!と考えて、クラウドファンディングをするに至ってしまったのである。
それではここから実際に「toto レシートスキャンボード」がどのようなアイテムなのかを実際にご紹介させていただきたいと思う。
①どこでもレシートを快適にスキャンできるボード

今回のクラウドファンディングを通して、「toto レシートスキャンボード」は、これまでにご紹介したレシート撮影にまつわるめんどくささを可能な限り摘み取るために生まれた道具だ。
手帳のような黒いハードカバー製のバインディングボードと、日本の老舗デスクマットメーカーが手掛ける低反射シートが、快適なレシートスキャン体験を叶えてくれる。

レシートのセッティングもこの通り簡単。
しわくちゃなレシートも、toto レシートスキャンボードにセットすればこの通り。
折りジワきれいに伸ばして撮影することが可能となる。

レシートを押さえる役割を持つシートには、適度な摩擦力と静電気を持つものを採用。そのために、斜めにして持っても、レシートが落ちにくいように保持してくれます。
また、ハードカバー製のバインディングボードは、しっかりと板のように硬いのでしならないので、クリアホルダーのように微妙にたわませて真っ直ぐになるように持つ必要もない。
そのため、わざわざデスクを片付けなくてもいつでも領収書のスキャンが可能となる。

また、レシートの背景となるバインディングボードの表面には黒色のビニルペーパーを採用。
ここが個人的にはかなりのこだわりポイントで、クリアホルダーだと背景に見えているものが写りこんで、スマホのアプリがレシートの縁を認識できなくなる症状が起きにくいようにしている。
ボードの黒色とレシートの白色のコントラストにより、レシートをスマホのカメラで素早く認識できるよう工夫を施した。

また、「toto レシートスキャンボード」は、大人が持つ文具としての佇まいにもこだわってデザインした。
シートの固定にはマグネットを採用することで、でっぱりがすくなく、とてもミニマルな形状に収まっている。

日常の風景として、いつでも手に取れるところに置いておくことに抵抗がないことも道具がもつべき機能性の一部だという考えている。
バインディングボードの製造は、手帳の生産を得意とする国内メーカーであるLACONICさんにご担当いただき、大人の道具として仕上げていただいている。
レシートのスマホでのスキャンが当たり前になる時代の相棒として、佇まいも含めて「toto レシートスキャンボード」を活用いただければと思う。
②低反射シートが天井照明の写り込みを防ぐ

クリアホルダー等にレシートを入れて撮影すると、レシートのシワがのばせるのできれいにレシートがスキャンできるように思える。
しかしながら、先程も説明したとおり、実際にやってみると、天井照明が白い点として写り込んでしまうことがある。だからといって、撮影場所をわざわざ変えたりするのは面倒。 そこで「toto レシートスキャンボード」には「低反射シート」を搭載している。

天井照明の反射による写り込みを防止するのは、日本の老舗デスクマットメーカーMIWAX製の低反射シート。
上の画像ではクリアホルダー(左)と低反射シート(右)に同じ明るさのライトの光を同じ高さから当てているが、このように「toto レシートスキャンボード」に搭載された低反射シートなら、表面に施された非常に細かいエンボス加工によって、反射を防ぐことが出来る。

こちらは光を左右に往復させている様子。右の低反射シートにはライトの光の点が写り込まない様子がわかると思う。

た、レシート撮影のクオリティに直結する低反射シートは、傷ついたり汚れたりしてしまった際に交換できるよう、マグネット式で固定しており、バインディングボードから簡単に取り外しや交換が可能となっている。
また、低反射シートも単体(販売予定価格 税込400円)でクラウドファンディング分の発送完了後に一般販売させていただく予定。
更に、今回ご用意しているリターンには全て「エントリーパック」として、予備として交換用の低反射シートを1枚セットさせていただいているので、購入してから当面は追加購入がなくてもご利用いただければと思う。
そして、低反射シートを交換しながら、ぜひ長くご愛用いただければと思っている。
③指先を痛めないためのフラップスライド機構

「toto レシートスキャンボード」の低反射シートは、めくる際に爪の間などを傷めないようにちょっとした工夫を施している。

このように低反射シートをスライドさせて、フラップ部分を外側に出すこと摘めることで、マットをめくる際にも指と爪の間が痛くならず、快適にレシートをセッティングできる。
取り出しには少し慣れが必要だが、難しい場合はマグネット固定部分を外して低反射シートをずらしていただければ簡単にフラップを出すことができる。
フラップ部分をしまっておくことができるので、スタンドタイプのファイルボックス等にしまっておく際にも、低反射マットを傷めずに置いておくことが出来る。もちろん常にすぐ使いたいという方には、フラップを出したままでご活用頂ければ、より素早くレシートをスキャンするためにセットすることが可能となる。
レシートを入れていい財布も作りました

そもそもレシートはなぜしわくちゃになってしまうのか。 レシートスキャンボード「toto」を作る中で、そんなことも改めて大真面目に考えた。
「お財布にレシートを入れているとお金が貯まらない」 そんな話もたまにきくけれど、実際にお買い物をする際には、購入したい商品も手に持っていたりするため、財布に加えてレシートを入れるポーチ等を取り出すのは難しい。

そんなお悩みの声に答えるべく開発したのが、レシートを入れていいお財布「toto ポルタフォリオ」。 ポルタフォリオ(Portafoglio)は、ポートフォリオの語源となっているイタリア語で「札入れの財布」を意味している。Portaは「運ぶ」「保つ」という意味を持ち、Foglioは「紙」「紙幣」をあらわしている。

ポルタフォリオには、紙幣やレシート、通帳等、経理に必要なものがすっきりと収まる。 個人用の財布とは別に持ち歩くことで、家計管理、会社の経費処理や個人事業の領収書管理、お店のレジ金の紙幣の回収等に役立てることができる。

ポルタフォリオの中には仕切りやポケットはない。 その代わりに薄型でありながら約1.5cmのマチも持ち、見かけのスッキリさに反してしっかりとした収納力も持っている。 よく経費処理で使用するクレジットカードや、消耗品の購入のお釣りとしてうけとった小銭なども一時的に収納しておくことも可能だ。